2017年10月17日火曜日

天室宗竺 菱角尖〃〃似錐




大徳寺一九〇世 天室宗竺による書、菱角尖〃〃似錐。
小色紙を軸装した作品です。

菱角尖〃〃似錐とは、唐代の禅僧 夾山善会(805881)の問答から採られています。


問う、「如何なるか是れ相似の句。」
師曰く、「荷葉團團として團かなること鏡に似たり、菱角尖尖として尖きこと錐に似たり。」
(蓮の葉は円く、その円きこと鏡に似ている。対して、菱の実は尖り、その尖ること錐に似ている。)

現世では各々が各々違った個性を持ち備えて生きている。
そして同時に、各々がその特徴をそのままに受け止め、本来の有り様に安らぎ、そして縁の中で平等に存在している。
その様子こそが本来の仏の理、御心として感じ入るものなのである、という解釈が馴染むかと思います。

当作品は、京都市本山田氏所蔵品入札目録(京都美術倶楽部1924年)に掲載されております。
本山田氏とは、京都府久御山町に在し、江戸時代には淀川・巨椋池の漁業者の代表として御牧郷十三カ村をまとめた大庄屋。
尚、旧山田家住宅(主屋・長屋門・長塀 江戸時代後期建築)は、平成22428日国登録有形文化財にも登録されているとのことです。

作品に時代のシミや折れじわもありますが、鑑賞には不自由ないかと思います。

ご希望の方はご連絡くださいませ。


天室宗竺
□生没年 慶長十年(1605)~寛文七年(1667826日) 六十三歳
□職種  僧(臨済宗) 大徳寺百九〇世住持(承応三年) 
     同寺塔頭大源庵第二世住職 東海寺輪番(寛文三年)
□出自  尾張国 俗姓渡部氏
□称号  法諱宗竺 道号天室 号一如子・如幻・乱道人・破笠氏 
     勅諡号大覚円明禅師
□師事  玉室宗珀
□門下  祥山宗瑞
□備考  詩文・書・茶の湯をよくす。
    (落款花押大辞典(淡交社)より引用)